主人公達が入った街の名は、
アイリリーと呼ばれていた。
ガンゼルが街の民から交易の自由を奪ったため、
人々は貧しく、街の外へ出る事まで禁じられて
いるために物不足に悩んでいた。
チェスターに教えてもらったクラトスという男を
訪ねる為にギルドに向かう。
迎えてくれたのは、受付のリフィルという
女性だった。
リフィルは街では見かけない主人公を
見て、難民かと尋ねた。
難民と言うのが何であるかを解さないモルモは、
とりあえず、チェスターからクラトスを紹介して
もらった旨を伝える。
クラトスという男はアドリビトムのリーダーだった。
アドリビトムとは、表面上ギルドの形を取りながら
人々を守るために作られた自治組織である。
そして、組織の人間は貧しい民衆に必要な物資の
調達を行うために、外へ出る抜け道を知っていた。
街の外へ出て、世界の有様を把握したい
主人公とモルモは、アドリビトムの加入を
希望する。
しかし、クラトスの返事は冷たく、
街の民からの依頼を確実に成せるかどうか
しばらくは試されることとなった。
クラトスが組織について、説明するために呼んだのは
以前助けた少女、カノンノだった。
アイリリーでは地下組織であるアドリビトムは、
各街に支部が存在しているという。
カノンノ話は続く。
この世界、テレシアの民は、突然現れた
大地を食い尽くす魔物「蝕むモノ」に怯えている。
そして、蝕むモノに故郷を奪われた人は
難民として明日をも知れない生活を送っていた。
アイリリーの街を蝕むモノの侵入から守っているのが
世界樹だという。
その世界樹を他国が狙っているために、ガンゼルは
街を閉鎖したと主張しているらしい。
だが、他国との交渉を断ち、難民に厳しくスパイの
疑いをかける事にアイリリーの民衆は不満を
抱いているようだった。
アドリビトムは、街の外へ出て物資を調達、
あるいは配送等、街の民からの依頼を請け負う一方で、
アイリリーをガンゼルの圧制から開放する
ためにも活動をしていた。
主人公とモルモは、改めてアドリビトムに
協力する事を決め、いつか共に蝕むモノに
勝つ為に決意を新たにしたのだった。
試験的にアドリビトムとなった主人公。
まず、民衆から寄せられた依頼を1つ片付ける。
喜ぶ依頼者を見て、モルモはこうやって自分が助け、
守るはずだった故郷はもうないのだと思いを馳せた。
モルモの故郷、ヤウンに残る僅かな世界樹の一部。
その世界樹が枯れてしまうまでがモルモに残された
時間だという。
世界樹の分身であるモルモは、世界樹がかれると、
その存在が消滅してしまうらしい。
それは、テレシアのディセンダーである
主人公とて同じ事を意味していた。 |